《道成寺蛇ノ獄》歌词

[00:00:09] 陰陽座 - 道成寺蛇ノ獄

[00:00:19] 作詞∶瞬火

[00:00:29] 作曲∶瞬火

[00:00:51] 限(きれ)ない 闇を 擦(なす)りて

[00:00:57] 仄白(ほのじろ)い 雨が降る

[00:01:03] 濡(そぼ)つる 螟蛾(めいが)の翅(はね)を

[00:01:09] 穏やかに(も)ぎ落とす

[00:01:14] もう 何も 視(み)えぬ

[00:01:18] 瘧(わらわやみ)の中

[00:01:21] 深く深く 沈みたい

[00:01:28] 止まない雨を 集めて

[00:01:34] 仄暗(ほのくら)い 闇が 眩(く)る

[00:01:40] 時雨(しぐ)れることも

[00:01:43] 忘れた 眼鞘(まなざや)を 閉(と)ざす為

[00:01:52] もう 誰も知らぬ 黄泉國(よもつくに)の底

[00:01:59] ずっと ずっと 焼かれたい

[00:02:06] 嗚呼 恋の歌を 嗚呼 彼に伝えて

[00:02:18] 嗚呼 遠き風に 愛おしき 声を聴く

[00:03:23] .......

[00:03:25] 旅の 縁(よすが)に 戯(ざ)れて

[00:03:27] 誑(たら)した 女(おみな)

[00:03:32] 見目麗(みめうるわ)しく

[00:03:33] 艶事欠(つやことか)かぬ

[00:03:35] 色女(いろめ) 何時(いつ)か

[00:03:39] 番(つが)うと容易(たやす)く包(くる)め枕(ま)いて

[00:03:45] 畢(おわ)るや否(いな)や

[00:03:47] 穴(けつ)を捲(ま)くりて 帰路(きろ)へ

[00:03:52] 何処(いずこ)へ 失(う)せた

[00:03:55] 愛しき 男(おのこ)

[00:03:58] 失われたのは 花 決して

[00:04:05] 違(たが)わぬ 貴方(あなた)の 匂い

[00:04:10] 詐(いつわ)りの 業(ごう)に 泣いて

[00:04:16] 此(こ)の儘(まま) 往(い)かないで

[00:04:28] 彼(あ)の日が堕ちてゆく

[00:06:02] ........

[00:06:05] 頑(かたくな)に迫(せま)る

[00:06:07] 蛇心(じゃしん)の嬌笑(きょうしょう)

[00:06:10] 抗(あらが)い 膠(にべ)も無く

[00:06:14] 戯言(けごん)の契(ちぎ)りを

[00:06:16] 片腹痛(かたはらいた)しと

[00:06:18] 足蹴(あしげ)にすれども 無駄

[00:06:23] 嗚呼 せめて 只 一言(ひとこと)

[00:06:27] 「其方恋(そなたこい)し」と 聞かせて

[00:06:31] 嘘でも偽りでも どうか其の傍(そば)に 居させて

[00:06:40] 噫(ああ)逢瀬(おうせ)重(かさ)ね重(がさ)ね

[00:06:44] 恋(こ)うる 心 更に 燃え上がる 噫(ああ)

[00:07:19] 立ち籠(こ)める 夏霞(なつがすみ)

[00:07:27] 憧れは 泡と消(き)ゆる

[00:07:36] 止めどなく 流れ 落(お)つるは

[00:07:42] 悔いの泪 貴方を信じて

[00:07:53] 野辺(のべ)に 咲く 花にさえ

[00:08:01] 憐(あわ)れびを 向けように

[00:08:09] 人でなく畜生(ちくしょう)の道を只

[00:08:22] 這(は)いずれば「恋いもせぬわ」と

[00:08:36] 余りと言えば 余りない言い種(ぐさ)

[00:09:31] ........

[00:09:32] 臠(にく)が爛(ただ)れる

[00:09:34] 残酷(ざんこく)の雨

[00:09:37] 蛇(くちなわ)の獄(ごく)の中

[00:09:43] 生きて帰さぬ 骨も残さぬ

[00:09:48] 其の罪を 悔して死ね

[00:09:53] 今更 呼ばないで

[00:10:04] もう直(じき) 楽(らく)になる

[00:10:38] 愛しい 人を 殺(あや)めた

[00:10:43] 贖(あがな)いの 雨が降る

[00:10:49] 止まない雨を 集めた

[00:10:55] 滾(たぎ)つ瀬に 身を委(まか)す