《Vessel》歌词

[00:00:00] Vessel - VALSHE (バルシェ)

[00:00:09] 詞：VALSHE

[00:00:19] 曲：VALSHE

[00:00:29] 君にとってはくだらない

[00:00:32] 「仮説」を語り草臥(くたび)れる影

[00:00:36] 囃す瞳には映らない

[00:00:39] すり抜けた網状の鞘で

[00:00:43] 「見えぬなら踏みつけても

[00:00:47] 誰の心も痛まない!」

[00:00:51] 抗いもしない人を

[00:00:54] 捲して笑ったのは誰?

[00:00:59] 宵に惑うほどの童子(わらべ)にもなれず、

[00:01:04] 非情にも生きれない。

[00:01:06] 今に手折れる城郭も彼の正義なら

[00:01:10] 絶えずと、貫くだろう。

[00:01:14] 月を飾り知れた人の敗色に

[00:01:18] 懐かしむ面影を

[00:01:21] 全て奪い尽くした頃

[00:01:23] 失くした縁(えにし)を探せど、今さらで。

[00:01:37] いつの夜からかくだらない

[00:01:39] 「仮説」を語る事も無くなり

[00:01:42] 呼吸さえも忘れて

[00:01:46] 思い上がる者に刃を向け

[00:01:50] 我先と沈みかけた

[00:01:53] 脆き小舟を降りたがり

[00:01:57] 誇らかに行く往来で

[00:02:00] 追想に憂うのは何故?

[00:02:06] 誰そ彼に置き忘れていた種々の音が、

[00:02:10] 空蝉に芽吹くように。

[00:02:13] 過去に慰みを探して写し絵を抱けば

[00:02:18] 誰もが、愚かになる。

[00:02:21] 手を繋ぐ迄で途切れていた記憶は

[00:02:24] 疵付かない狡さで

[00:02:26] 何ひとつ戻らないなら

[00:02:29] 幾重の波折りよ残らずも、攫って。

[00:02:50] 誰しもが本心(ことば)も無く

[00:02:53] 面を片手に探り合い

[00:02:56] 訝るも待ち遠しと

[00:03:00] 愛しくあろうとした。

[00:03:04] …それだけ?

[00:03:06] はらり　はらり落ちて行こうわくら葉に、

[00:03:13] 願い事戯れて。

[00:03:14] 今は辿れない大空に放つ鳥となれ

[00:03:17] 憧れ、朽ちてゆくなら。

[00:03:21] 末尾まで切り取った場面には

[00:03:24] 「僕」に似た面影と

[00:03:27] 喜劇を許し寄り添った影法師ふたつ

[00:03:31] 見果てぬ、人の夢(たね)。

[00:03:35] 世の器に　咲かせて