《ヘッドフォンアクター》歌词

[00:00:00] その日は随分と平凡で

[00:00:02] 当たり障り無い一日だった

[00:00:05] 暇つぶしに聞いてたラジオから

[00:00:07] あの話が流れ出すまでは

[00:00:09] 「非常に残念なことですが、

[00:00:12] 本日地球は終わります」と

[00:00:14] どこかの国の大統領が

[00:00:16] 泣きながら話をするまでは。

[00:00:18] ヘッドフォンアクター (feat. IA) - じん

[00:00:46] 窓の外は大きな鳥たちが空覆い尽くしてく渋滞中

[00:00:50] 三日月を飲み込んでどこかへと向かってる

[00:00:55] やりかけてたゲームはノーセーブ

[00:00:58] 机にほぼ手つかず参考書

[00:01:00] 震える身体をいなす様にすぐにヘッドフォンをした

[00:01:03] 不明なアーティスト項目の

[00:01:07] タイトル不明のナンバーが

[00:01:09] 途端に耳元流れ出した

[00:01:11] 「生き残りたいでしょう？」

[00:01:13] 蠢きだす世界会場を

[00:01:15] 波打つように揺れる摩天楼

[00:01:17] 紛れもないこの声はどう聞いても

[00:01:20] 聞き飽きた自分の声だ

[00:01:22] 「あの丘を越えたら20秒で

[00:01:24] その意味を嫌でも知ることになるよ。

[00:01:27] 疑わないで、耳を澄ませたら20秒先へ」

[00:01:42] 交差点は当然大渋滞

[00:01:44] もう老若男女は関係ない

[00:01:46] 怒号やら赤ん坊の泣き声で埋まっていく

[00:01:51] 暴れだす人 泣き出す少女

[00:01:53] 祈りだした神父を追い抜いて

[00:01:56] ただ一人目指すのは逆方向

[00:01:58] あの丘の向こうへと

[00:02:00] ヘッドフォンから依然声がして

[00:02:02] 「あと12分だよ」と告げる

[00:02:04] このまま全て消え去ってしまうならもう術は無いだろう

[00:02:09] ざわめき出す悲鳴合唱を

[00:02:11] 涙目になってかすめる10秒

[00:02:13] 疑いたいけど誰がどうやっても

[00:02:16] 終わらない人類賛歌

[00:02:18] 「駆け抜けろ,もう残り１分だ。

[00:02:21] その言葉ももう聞こえない位に

[00:02:23] ただ目指していた丘の向こうは

[00:02:26] すぐ目の前に

[00:02:29] 息も絶え絶えたどり着いたんだ

[00:02:31] 空を映し出す壁の前に

[00:02:33] その向こう白衣の科学者たちは

[00:02:35] 「素晴らしい」と手を打った

[00:02:38] 疑うよ。

[00:02:39] そこから見る街の風景は

[00:02:41] まるで実験施設の様でさ

[00:02:43] 「もう不必要だ。

[00:02:45] 科学者は片手間に爆弾を投げた

[00:02:48] 箱の中の小さな世界で

[00:02:50] 今までずっと生きてきたんだなと

[00:02:52] 燃え尽きていく街だったモノを

[00:02:56] ただ、呆然と見る耳元で

[00:02:58] ヘッドフォンの向こうから

[00:03:00] 「ごめんね」と声がした