《涙では消せない焔》歌词

[00:00:00] 涙では消せない焔 - Sound Horizon (サウンドホライズン)

[00:00:40] 仮初めの光が照らしたこの生活は

[00:00:46] 口減らし蔓延れど尚も楽にならず

[00:00:53] 私達の葛藤が導いた

[00:00:57] その正解はアンシャンレジーム

[00:01:01] 薙ぎ倒す洪水よ来れ

[00:01:06] 長き御代に腐る鎖

[00:01:09] 至尊を自らの手で

[00:01:13] 地に落とした

[00:01:16] 私達の歴史は繋いだこの

[00:01:21] 世界は揺らぎながらも

[00:01:25] 何処へ向かって往くのだろう

[00:01:29] 繰り返す夜にひかる光

[00:01:32] 子孫へ繋がる道を紫に堕とした

[00:01:39] 産まれる時代が違えば

[00:01:42] 産まれる身分が違えば

[00:01:46] 生き方の選択が

[00:01:49] 他に許されたでしょうか

[00:01:52] 自由と平等を掲げギロチンは

[00:01:57] 血を啜り続ける

[00:01:59] 時のうねりこの流れは

[00:02:02] 何時まで続くのでしょうか

[00:02:05] 生と死の狭間で焔は燃ゆる

[00:02:22] 「将軍の迅速な行軍の成果により

[00:02:25] 我が軍は見晴らしの良い丘を

[00:02:27] 抑える事ができた

[00:02:29] 我々は帝国軍

[00:02:30] 栄光の第二師団

[00:02:32] ローランサン将軍に続け」

[00:02:36] と見せかけ充分敵を

[00:02:38] 引きつけたら騎兵は散開

[00:02:42] 敵も急には止まれはしない

[00:02:45] 砲兵が待つ合図は三回

[00:02:52] 単純な戦術も

[00:02:54] 敵の虚を突けば蜂の巣さ

[00:02:58] 戦火の中戦果の手応えに

[00:03:02] 手が震えた

[00:03:05] 列強の連合が

[00:03:07] 飛び火を恐れて消しに来る

[00:03:11] 帝政を否定し尚

[00:03:14] 英雄を奉り上げ

[00:03:18] 吼えるキャノン空を抱いて

[00:03:21] 廻り続ける丘の上

[00:03:24] 皮肉を笑うように

[00:03:27] 焔は燃ゆる

[00:03:57] あら今回はそういう選択をしたの

[00:04:00] それも賢明かも知れないわね

[00:04:03] 戦場へ向かう愛しい影

[00:04:10] 気丈な振りして見送った

[00:04:16] 悲しい程朱い夕陽に零れ落ちた

[00:04:24] 私の心

[00:04:25] 見透かす様な声色で少女が囁いた

[00:04:33] C'est mademoiselle violette qu'il est dans le bras droit

[00:04:42] 廻り来る生に

[00:04:44] 微笑んでくれる娘よ

[00:04:49] C'est mademoiselle hortense qu'il est dans le bras gauche

[00:04:56] 廻り往く死を

[00:04:57] 悼み泣いてくれる娘よ

[00:05:03] あら逆だったかしら

[00:05:05] まぁいいわ

[00:05:06] 貴女の解釈に委ねるわね

[00:05:09] 寂しいなら

[00:05:10] この娘達を貸してあげる

[00:05:12] 次に逢う私に必ず返してね

[00:05:15] この娘達に話しかけると

[00:05:19] 不思議と懐かしい気持ちになる

[00:05:26] 何故なのかしら

[00:05:28] 子供の頃の夢がよみがえる

[00:05:33] ああ親に捨てられた私は

[00:05:37] それでも愛を夢見た

[00:05:42] 誰よりも優しいママンになろう

[00:05:46] そう思ってた筈なのに

[00:05:49] ああされど現実の私は

[00:05:55] 子を生す事を拒否した

[00:05:59] 誰よりも可愛いママンになろう

[00:06:03] そう思ってた筈なのに

[00:06:09] 見よう見まねで

[00:06:10] 作り始めた人形が

[00:06:11] 様になってきた頃

[00:06:13] 待ちわびた夫は

[00:06:14] 車椅子で戦地から還って来た

[00:06:18] 離れていた時の事

[00:06:19] そしてこれからの二人の事を

[00:06:21] 月が太陽に変わるまで

[00:06:23] ゆっくりと話し合った

[00:06:26] この国にこの時代に

[00:06:30] 生まれてくる事が

[00:06:33] 果たして幸せなのか

[00:06:36] 考える程判らなくなっていたの

[00:06:43] なぁ

[00:06:43] 君が来た朝君が行く夜を

[00:06:48] 迷いながら傷つきながらも

[00:06:52] 生きてるいまを

[00:06:54] そしてその先を

[00:06:57] 光を諦めず認めるなら

[00:07:01] その子もまた生を愛すだろう

[00:07:08] けれど

[00:07:09] 気付いた時には遅過ぎた

[00:07:13] そう子を生せぬ身体に

[00:07:17] 成り果てたのさ

[00:07:19] いいえそれでも

[00:07:20] アナタは生きている

[00:07:22] そうだそうよ

[00:07:23] まだ終わりじゃない

[00:07:26] ならば

[00:07:27] 歓びに揺れたこの日々を

[00:07:31] 哀しみに濡れたこの日々を

[00:07:36] 我らが紡いだこの歌を

[00:07:40] 生まれるキミに繋ごう

[00:07:44] アナタを産むのが私じゃなくて

[00:07:49] 私達を愛してる

[00:07:53] 相応しいロマンを見つけたなら

[00:07:58] 何時か産まれておいで

[00:08:01] 焔は廻る